18年07月18日(水)はれ。今日一日、お店であったあんなことやこんなことだったり、思ったことなどを綴ります。
- NEW2018年08月31日(金)/09月01日(土)
スウェーデン夏の風物詩「ザリガニパーティー」
お申込み状況:8月31日(残1席)、9月1日(残6席) - 入門者向け「スウェーデン語講座(ガイダンス)」のご案内
- 2018年7月のガイダンス開催日
- 07月19日(木)16時~17時
- 07月28日(土)16時~17時
※ お申込み方法はコチラの詳細PDFをご確認ください
今日のリッラ・カッテン
まずイベント告知から。かつぶし新聞には記載していましたが、2018年もザリガニパーティーをやります。8月31日(金)と9月1日(土)の2回です。詳しくはコチラから。ちなみに店頭での事前予約を経て、初日の8月31日(金)は残1席、2日目の9月1日(土)は残6席となっております。
という業務連絡を経まして、以下より本題。
今日はスウェーデン洋菓子教室。都合2回目のルバーブのクランブルタルトづくりの日でしたが、そこに参加してくださったリネアさんがお持ちのバッグの布生地のモチーフがまさにルバーブでしたので写真を撮らせていただきました。
ルバーブであることがすこしわかりづらいかもしれませんが、赤い茎の部分が見えるでしょうか。
バッグの横にはスウェーデン語でルバーブを意味する「Rabarber(ラバルベル)」の文字が。スウェーデン人って、想像していた以上にルバーブが身近なんですね。
店長もその布地を見て、「ヨブス!ヨブス!」と言っていたのですが、自分は何のことなのかサッパリ。よくよく詳細を聞いてみると、「Jobs handtryck(ヨブス・ハンドトリック社《以下ヨブス社》)」というスウェーデンのテキスタイルメーカーのものなんだとか。
「Jobs」といえば、かつてのアップルコンピューターの設立者のひとりである「Steve Jobs(スティーブ・ジョブス)」よろしく『ジョブス』と読みたくなりますが、スウェーデン語読みすると『ヨブス』が正しい。
スウェーデンの製品って、日本へ誰が最初に紹介したかによって読み方が全然違ってきますね。日本にはスウェーデン人が絶対にわかってくれないスウェーデン語の製品名や店名が溢れていますが、このヨブス社に関しては日本でもきちんと「ヨブス」と紹介されています。100点。
個人的にはスウェーデン語の名前を冠しているのに完全に英語読みになってしまっていて原形をとどめていないものは残念だと思う方。だって、外国で日本がテーマの店なのに、ヘンテコな名前のお店だったらなんだか残念な気持ちになるじゃないですか。「ホントに日本が好きで日本がテーマのお店やってんの?」って。
ハナシが逸れましたが、先述のとおり、自分はこのヨブス社を知りませんでした。まだまだスウェーデンのことで知らないことは山ほどあるもので。
で、ヨブス社の製品はいまだに手でプリントしているというハナシを聞いたので、興味をもって早速調べてみました。
ヨブス社は常に独自の道を貫き、時代の潮流に流されずトレンドに流されず、そうすることで長年愛される製品ができあがる、という旨の主張が。
ヨブス社の社名にある「handtryck」はハンドプリントという意味ですが、リネアさんから伺ったとおり、1944年の創業以来から続く完全なハンドプリントをいまでも続けているという旨も。デザイナーたちによってもたらされた模様が中心となり、その模様を最高の状態で再現するという意欲の下、何度も何度も、何年も何年もプリントを重ねている…というくらいの意味かな(翻訳家ではないので)。
そんな感じで古くからの技法を守っている会社だということが伺えますが、個人的にさらに興味を持ったのは、かつて社で活躍した女性デザイナーの「Gocken Jobs(ゴッケン・ヨブス)」の存在。
ヨブス社は、ヨブス一家の3兄弟、Peer(ペール)、Lisbet(リスベート)、Gocken(ゴッケン)によってスタートした会社。そのうちのリスベートとゴッケンは陶器の教育を受けた一方で、ペールがテキスタイルプリントに興味を持ち始めました。
姉妹は1930年代に自らのアトリエを構えていましたが、そして第二次世界大戦のさなか、陶器を焼くための釉薬(うわぐすり)を輸入することが難しくなり、そこでペールが姉妹のデザインをテキスタイルにプリントした、と。それがこのヨブス社を設立するきっかけとなったようです。
このヨブス兄弟に関して書かれた日本語の情報はほとんどなさそうですけれど、スウェーデン語でもどれだけネット上に情報があがっているんでしょうね。
また今後目を見張るべきスウェーデンのデザイナーが増えました。
Hur man bygger och flyger med drakar av BILD: Lena Anderson(レーナ・アンデション)
もちろんあなたにだって凧は飛ばせます!まずこの本を読めばなおさらです。この本を読めば、凧をつくって、凧を自由自在に飛ばせますよ。そう、もちろん凧を飛ばすのに程よい風が吹くことも必要です。
ビョルネン・ソベル