18年06月29日(金)はれ。今日一日、お店であったあんなことやこんなことだったり、思ったことなどを綴ります。
- 2018年7月のガイダンス開催日
- 07月05日(木)16時~17時
- 07月14日(土)16時~17時
- 07月19日(木)16時~17時
- 07月28日(土)16時~17時
※ お申込み方法はコチラの詳細PDFをご確認ください
今日のリッラ・カッテン
本来の夏至祭は先週終わっていますが、今日のリッラ・カッテンでは夏至祭をテーマにしたイベントを開催しました。
本場スウェーデンでは大きなメイポールを立てて、その周囲を囲んで音楽にあわせてダンスをするのが定番の祝い方ですが、当然お店にそんなスペースもありませんのでね。食文化を中心にスウェーデンの夏至祭らしさを体験していただくことを目的としたイベントです。
写真はスウェーデンのおもてなし料理のひとつとして振舞われ、日本ではスウェーデン語からの直訳の”サンドイッチケーキ”として紹介される「スモルゴストータ(Smörgåstårta)」。スウェーデン語版wikipediaの「Smörgåstårta」の項をざっと見ると、1945年にスウェーデン国内の2紙の有力新聞においてパンの広告の一環として紹介されたのが始まりの料理らしいです。
まるでケーキのように見えるけれども中身は2層のサンドイッチという、甘党にとっては複雑な心境にさせられる一品。
そして「スウェーデン料理を名乗るなら、とりあえずコレでも出しとけ」でおなじみのスウェーデン風ミートボール「シュットブッラル(Köttbullar)」。
スウェーデンの文化に精通されている方にはお馴染みでしょうが、ブラウンソース(この写真には写ってない)を絡めながらリンゴンベリーのジャムを添えて食べるのが一般的。自分が子供のころには寿司のわさびが嫌いだったのに、いまではさび抜きだと少し物足りない気がするわけです。リンゴンベリーのないシュットブッラルは正にこれ。
ここで紹介した2品以外にも、前菜にニシンなどを含んだプレート、そしてデザートにプリンセスケーキなどをご用意しました。全体的に参加者の皆さんが食べきれないくらいの量を用意していたので、明日の夕飯はきっとシュットブッラル。大きなしゃもじを抱えたヒトが突撃して来たら説明するのが面倒ですね。
夏至祭イベントに参加してくださった方のお一人、リネアさんがスウェーデンの夏至祭の雰囲気を盛り立ててくれるアイテム「花冠」をご自宅で育てている植物で作ってきてくださいました。スウェーデン語では「midsommarkrans(ミッドソンマルクランス)」と言います。
すこしわかりづらい写真になってしまいましたが、2つ用意してきてくださったうちの一つを天井から吊るしました。もう一つは皆さんで被って写真を撮っていましたね。
リネアさんには昨年の池子の森での夏至イベントでも花冠を用意してきてくださったので、こうなってしまったら来年も期待せずにはいられません。今年もありがとうございます。
初めてお店に足を運んでくださった方、いつもお店をご利用してくださる方、両者が入り混じったイベントでしたが、盛り上がっていたようでよかったです。お越しくださりありがとうございました。
実は7月から配布予定のかつぶし新聞の記事で今日のことに触れるため、この後急いで作業して明日の入稿締め切りに間に合わせます。印刷ができあがって店に届くのは…月初めの営業に少し間に合わないか。
次回予告…ザリガニ、ふたたび?
余談ですが、棚を見渡しながら「今日のスウェーデン語絵本は何を登録すべきか」と思案していたら、夏至がテーマの児童向け作品は少ないのですけどピッタリのタイトルの作品がありました。パラパラとめくったらまだ語彙力が足らずにスラスラ読めなさそうなので、このシリーズはもうしばらく寝かせておきます(日本語でも読んだことがないので、要約文のスウェーデン語訳が合っているか不安になる訳文ができました)。
Farlig midsommar av Tove Jansson(トーヴェ・ヤンソン)
水かさはただただ増していくばかりで、あらゆるものが浮かび始めました。谷は湖となりムーミン一家は漂流する劇場の上に逃れました。この劇場と共に、一家はあたらしい友人たちや古くからの敵により魔法と驚きに溢れた夏至の夜を体験することになりました。火を噴く山が動き、ムーミンママがかつてないほどの美しい木の舟を作った。そんな年の不思議な夏至の日に何が起きたのかを語った物語です。
ビョルネン・ソベル