スウェーデン語絵本の100冊読書メモ@029冊目:Morris och strumpan

多くのスウェーデン語絵本を扱うリッラ・カッテンが、自分たちで実際に読んだスウェーデン語絵本を紹介します。目標はとりあえず100冊です。お店では扱わない作品、または絶版の作品もあるために入手が難しい絵本も含みますがご容赦ください。

2002年発表

Morris och strumpanモリスとくつした

文:Lotta Olsson Anderberg(ロッタ・オルソン・アンデベリ)
絵:Maria Jönsson(マリーア・ヨンソン)

変哲のない子犬のモリス。その生活を描いた絵本「モリス」シリーズの1冊です。この作品では道端に落ちていた紳士用靴下をうっかりまるごと飲み込んでしまいます。

ただただある一匹の子犬の日常を描いているお話なので、ストーリーにおいて特筆すべき点はないのですが、きっと作者は犬が好きなのだろうということがうかがい知れます。きっと子犬を飼ったことがあって、そのときの様子を絵本に反映させているんじゃないかと。

この作品のなかで靴下を飲み込んでしまってお腹がいたくなってしまったモリスは動物病院に連れて行かれるのですが、ヘルシンボリにある動物病院のクレジットが巻末に入っていました。治療方法など、ちゃんと取材したんでしょうね。

自分はマリーア・ヨンソンによるイラストが気に入ってこの絵本を手にしました。粗い輪郭に大雑把に塗られた水彩が彼女の作品の特徴です。モリスのほかにもハエのアストリッドを主人公に描いた絵本などが出版されており、その作品は日本語訳されています。

ちなみにモリスはフランスの珍しい犬種だそうです。

ビョルネン・ソベル

リッラ・カッテンの絵本、雑貨、あと雑用を担当。本を読むことよりも、大量に並んだ背表紙や古い本の雰囲気が好き。つまり、あんまり本は読みません。葛飾出身の日本人。インスタグラムは「@lillakattenpaper

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