スウェーデン語絵本の100冊読書メモ@016冊目:Visor av Alice Tegnér

多くのスウェーデン語絵本を扱うリッラ・カッテンが、自分たちで実際に読んだスウェーデン語絵本を紹介します。目標はとりあえず100冊です。お店では扱わない作品、または絶版の作品もあるために入手が難しい絵本も含みますがご容赦ください。

1987年出版

Visor av Alice Tegnérアリス・テグネールによる童謡集

歌詞:Alice Tegnér(アリス・テグネール)
挿絵:Elsa Beskow(エルサ・ベスコフ)ほか

1900年代前半に童謡作家として活躍したアリス・テグネールの歌集。彼女の作品の多くには挿絵があてられており、そのなかには日本でも人気の高いエルサ・ベスコフによる挿絵もありました。

たとえばいまでもスウェーデンで親しまれている「Bä, Bä, vita lamm」という童謡。スウェーデン語でヒツジは「Bä(べぇー)」と鳴きます。

こまかいニュアンスの違いはあるかもしれませんが、このような歌詞の歌です。

“Bä, bä, vita lamm, har du någon ull?”
めぇめぇ仔ヒツジさん、羊毛を持っていませんか?

“Ja, ja, lilla barn, jaga har säcken full.
はいはいおチビちゃん、袋いっぱいに持ってるよ。

Helgdagsrock åt far och
おとうさんには晴れ着の外套を、

söndagskjol åt mor och
おかあさんには日曜日のスカートを、

två par strumpor åt lille, lille bror.”
そしておチビちゃんにはくつ下2組を。

この童謡以外にもアリス・テグネールの作品に対してベスコフが挿絵を描いたものはあります。そしていまでもスウェーデンではそれらの作品が親しまれています。

日本では多くの絵本作品で知られているエルサ・ベスコフですが、実はこうした童謡や教科書の挿絵だったり、小説まで手がけています。もし絵本作家としてのエルサ・ベスコフに興味がある方は、彼女の関わってきた意外な作品を調べてみると面白いかもしれません。

ビョルネン・ソベル

リッラ・カッテンの絵本、雑貨、あと雑用を担当。本を読むことよりも、大量に並んだ背表紙や古い本の雰囲気が好き。つまり、あんまり本は読みません。葛飾出身の日本人。インスタグラムは「@lillakattenpaper

コメントを残す

2024 © スウェーデン菓子「リッラ・カッテン」