スウェーデン語絵本の100冊読書メモ@003冊目:Stina och Stortruten

多くのスウェーデン語絵本を扱うリッラ・カッテンが、自分たちで実際に読んだスウェーデン語絵本を紹介します。目標はとりあえず100冊です。お店では扱わない作品、または絶版の作品もあるために入手が難しい絵本も含みますがご容赦ください。

1989年発表

Stina och Stortrutenスティーナとオオカモメおじさん

作:Lena Anderson(レーナ・アンデション)

スティーナはいつも海から流れついたものを探しては拾っています。毎年の夏に島に住んでいるおじさんの家に滞在している間はいつもそんなことをしているようです。

「見て、おじさん。いい箱でしょ!いいボートになるんじゃないかな。」「そうだね」といった具合に今日も木箱を拾ってきておじさんに見せてみたり。

ある日、おじさんにとっての小さなころから友人である『Storstruten(ストールストゥルテン)』、直訳すると『オオカモメおじさん』の”名前の日”を祝いにいってあげようと言いました。こうしておじさんとスティーナの2人はオオカモメおじさんの家を訪ねることになりました。

スウェーデンでは”名前の日”を祝う習慣があります。たとえば1月2日は「Sveaさんの日」、1月3日は「Alfredさん&Alfridaさんの日」といった感じです。ただし、プレゼントを用意するなどといった規模ではなく、一緒にテーブルを囲んで一緒にコーヒーを楽しむ、つまりフィーカをしたり、比較的カジュアルに祝うことが多いようです。

オオカモメおじさんは推測するにいわゆる”大ボラ吹き”なんですけれども、昔話がとまらないタイプ。10ページにわたって繰り広げられる彼の武勇伝は嘘か真か。

スウェーデンの多島海に点在する小さな家屋を舞台に、スウェーデン人の何気ない日常の1シーンを覗き見るような絵本でした。

ビョルネン・ソベル

リッラ・カッテンの絵本、雑貨、あと雑用を担当。本を読むことよりも、大量に並んだ背表紙や古い本の雰囲気が好き。つまり、あんまり本は読みません。葛飾出身の日本人。インスタグラムは「@lillakattenpaper

コメントを残す

2024 © スウェーデン菓子「リッラ・カッテン」