ビョルネンは時間泥棒@19年01月31日(木)

スウェーデン洋菓子店のブログのようなものですが、スウェーデンがまったく関係ない話題ばかり。

「御魚ギャラリー」展示内容

  • 19年02月05日(火)~19年03月30日(土)
    『日本語に翻訳されたスウェーデン絵本展』

店内イベント

  • 《満席》 19年02月15日(金)/16日(土)12時~
    スウェーデン洋菓子教室「セムラをつくろう!」

    洋菓子教室の詳細ページ

  • 《満席》19年02月13日(水)12時~13時
    お話会「日本に住んでみて感じたこと、気が付いたこと(仮)」

スウェーデン語教室

今後のガイダンス開催予定日(いずれも16時~17時)
  • 【02月】09日(土)/14日(木)/23日(土)/28日(木)

今日の時間泥棒

4月から開催される「ムーミン展」のチラシ

編集ユニット、kukkameriさんよりチラシを送っていただきました(ありがとうございます!)。ムーミン展だそうです。

展示内容には結構興味あるんですけどね。でも自分は行かないだろうなー。絶対に混雑するだろうし、混んでいるところに突入するのイヤだから。

繰り返しますが”混んでいるのがイヤ”というだけで、展示内容には本当に興味あるんですよ。もし図録が売っているのであれば、誰かムーミン展に行く予定の方に買ってきてほしい。うん、図録は超ほしい。

自分が特に興味あるのは、ムーミンがフィンランドでどのように市民権を得ていったかの変遷。トーヴェ・ヤンソンが書いたムーミンは、いきなりスウェーデンに渡ったのか。もしくはフィンランド国内のスウェーデン語圏のなかで消費された後にスウェーデンに渡り、逆輸入的にフィンランド語に翻訳されたのか。”キャラクター”としてのムーミンにはあんまり興味ないですが、”文化”としてのムーミンには興味を持っています。

ご存知の方も多いかもしれませんが、念のため儀式的に書いておくと、トーヴェ・ヤンソンはフィンランド人でありながらスウェーデン語が母国語でした。フィンランドという国のなかで、マイノリティながらスウェーデン語で生活するエリアが存在し、フィンランド語と並びスウェーデン語もフィンランドの公用語とされています。ちなみにフィンランドの首都であるヘルシンキではスウェーデン語はあまり伝わりませんが、公共サインはフィンランド語とスウェーデン語が併記されているものが多いです。

日本ではムーミン作品が発表当初すぐにフィンランド語に翻訳されたわけではないということはあまり知られていない事実かと思います。もしいまだにトーヴェ・ヤンソンによるムーミンのフィンランド語版を「原書です」とか言って売っているお店があれば、ズボンのポケットにレシートを入れたまま洗濯しちゃう呪いをかけたい。

まあ、ムーミンやトーヴェ・ヤンソンに関しての情報は、自分より深く論じられる方がたくさんいらっしゃると思うので、もうここら辺でやめておきます。

チラシの完成度が素晴らしい

それにしても、このチラシ。自分の勘違いでなければ、普通の印刷じゃない気がする。スクリーン越しには伝わらないでしょうが、このチラシはぜひ手に取ってほしいです。

以前ラジオで聞いたのですが、伊集院光のラジオでグラフィックデザイナーの横尾忠則がゲストの回だったかな。演劇のポスターを制作する際、まだ劇が完成していない時点でポスターから作るらしいんですよ。演劇の告知をするためのポスターですから。つまり、演劇はポスターを入り口として、その演劇を面白そうか面白そうでないかの判断を世に問うことになるというんですね。

今回のムーミン展のこのチラシを見るだけで、個人的にはものすごい期待感を抱かされました。行かないけど。いや、空いている時間帯が存在するのであれば行きたいんですよ。

スミと2色しか使わない配色から醸し出されるレトロ感の演出。そしてスミ以外のカラーに光沢感が出ているのですが、こういったこだわりを見るだけで、ちゃんと印刷のことが分かっているデザイナーさんがつくったんじゃないかということが伺い知れるわけです。どこの会社がアートディレクションしているのかスゴイ気になる。

いつもなら告知用に送っていただいたチラシは店の外に置いて自由に手に取れるカタチにしているのですが、それだとこのチラシは速攻で無くなりそうなので、興味がありそうな方にお声掛けするカタチで配布することになると思います。それほど数は多くないので、無くなってしまったらゴメンなさい。


余談ですが、スウェーデン語を勉強している方はぜひ見に行った方がいいですよ(自分は行かないのにね)。

チラシに掲載されている展示物の一部を見る限りでは、スウェーデン語ばっかりでした。スウェーデン語を勉強していることの醍醐味のひとつに、”フィンランドでも(なんとか)通じる”という点が挙げられると思うんです。その事実に触れるいい機会になるんじゃないかと。

あらためて、チラシを送ってくださったkukkameriさんに感謝を。

リッラ・カッテンの絵本、雑貨、あと雑用を担当。本を読むことよりも、大量に並んだ背表紙や古い本の雰囲気が好き。つまり、あんまり本は読みません。葛飾出身の日本人。インスタグラムは「@lillakattenpaper
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