京急逗子線神武寺駅前にあるスウェーデン洋菓子店リッラ・カッテンのお知らせや自分たちのことについて。
営業時間のお知らせ
イートイン営業を一部再開
現在、店内でのイートインは2名様用の席を2か所にご用意しています。飲食時は会話を控え、飲食時以外はマスクの着用をお願いいたします。営業時間のお知らせ
隔週水曜日と毎週木曜日は12時オープンです。詳しくは営業カレンダーをご覧ください(他の営業日は11時オープン)。
スウェーデン菓子のオンライン販売
Lilla Katten ONLINE STORE
リッラ・カッテンで提供しているスウェーデンのケーキやクッキーをご自宅までお届けします。ラインナップは「カテゴリー『スウェーデン菓子』」をご覧ください。
当面のあいだはテイクアウトのみで営業し、毎週木曜日は午後12時(正午)からのオープンとなります。…が、近日中にイートインを再開したいと考えています。詳細未定ですけれども。
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9月20日(日)12時ごろからオンラインストアにて行うケーキ受注に並ぶ商品の紹介のつづき。昨日の「リンゴのトスカケーキ(Toscakaka med äpple)」に続いて、今日は「渋皮栗とポピーシードのケーキ(Vallmokaka med kastanjer)」を紹介します。
「ヘーゼルナッツとポピーシードのチョコアイスとコケモモのアイス」を紹介した際にも触れましたが、スウェーデンではパウンドケーキにポピーシード、つまりケシの実を入れてそのプチプチ食感を楽しんだりします。
スウェーデン以外の欧米諸国の状況は把握していませんが、少なくとも日本ではポピーシードをこうしてパウンドケーキに入れるような使い方は珍しいと思います。
そんなスウェーデン風ポピーシード入りパウンドケーキに合わせたのが、渋皮栗。かつて店長が和菓子屋に勤めていたころの先輩がおりまして、その方が現在勤めている老舗和菓子店でまだ食べられるのに廃棄されそうになっている食材をレスキューしたものだったりします。捨てるなんてMOTTAINAIですから、ウチでありがたく使わせていただきます。
ポピーシードと渋皮栗なんて、まるで栗饅頭のようなパウンドケーキですけど、あくまでも”ポピーシードが入ったスウェーデン風パウンドケーキ”ということでヨロシクお願いします。
余談ですが、現在ではケシの花のことをスウェーデン語で「Vallmo(ヴァルモー)」と綴りますが、かつては「Wallmo」と綴られていました。この100年ほどでスウェーデン語の一部の綴りが変更されたのです。
19世紀終わりごろにオッティリア・アーデルボリィというイラストレーターによって『Prinsarnes Blomsteralfabet(王子たちの花文字)』という絵本がつくられました。この絵本のイラストはスウェーデンで現在でもポストカードとして販売されています。既に著作権が切れた作品なので、リッラ・カッテンでも独自にポストカードつくりました。
AからÖまでの29文字を頭文字とした植物を擬人化した絵本です。「A」であれば「Akleja(セイヨウオダマキ)」、「B」であれば「Blåsippa(ミスミソウ)」といった具合です。そして、「W」のページには「Wallmo(ポピー)」のイラストが含まれていました。
『王子たちの花文字』という絵本は近年まで版を重ねていましたが、綴りの変更に伴ってこの「Wallmo」が「Vallmo」となって以降、「V」にはすでに「Väppling(ムラサキツメクサ)」があったために「Wallmo」が消滅し、マボロシのイラストになってしまったのです(たぶん)。
自分にとって、ポピーはそんなエピソードがまず頭に浮かぶのです。