スウェーデン洋菓子店、深夜のねごと@20年05月07日(木)

京急逗子線神武寺駅前にあるスウェーデン洋菓子店リッラ・カッテンのお知らせや自分たちのことについて、基本的に営業日には毎日更新しています。

営業時間のお知らせ

  • イートイン営業を一部再開
    現在、店内でのイートインは2名様用の席を2か所にご用意しています。飲食時は会話を控え、飲食時以外はマスクの着用をお願いいたします。

  • 営業時間のお知らせ
    隔週水曜日と毎週木曜日は12時オープンです。詳しくは営業カレンダーをご覧ください(他の営業日は11時オープン)。

スウェーデン菓子のオンライン販売

  • Lilla Katten ONLINE STORE
    リッラ・カッテンで提供しているスウェーデンのケーキやクッキーをご自宅までお届けします。ラインナップは「カテゴリー『スウェーデン菓子』」をご覧ください。

スウェーデン語教室

今後のガイダンス開催予定日(いずれも16時~17時)
  • 申し込み中止しています


5月9日(金)テイクアウトのみ営業です。

ゴールデンウィークが明け…ました?世間の大半がそうだったかもしれませんが、ゴールデンウィークとかあんまり関係なかった。強いて言えば、5月5日の「こどもの日」にしょうぶ湯に入ったことが一番ゴールデンウィークらしいことだったかもしれません。

とりあえず言いたいことは、ちょっと新規感染者数の増加が鎮静化の様子を見せてきたところから給付金を配り始めるって遅くないか、ってことです。結果的に事態が好転してきたように見えていますが、本来は給付金なり補償なりのアレコレが決まった状態でヒトの流れを止めなくちゃいけなかったのに。

数字上では収束に向かっているような気はしますが、ウチの店でイートインを再開したり、スウェーデン語講座を店内で開催したり、そういった正常運転に戻すタイミングは世間よりワンステップ遅らせる予定です。緊急事態宣言が解かれてから、2週間くらいしてからかな。ちょっと具体的には決めませんが、キモチはそんな感じで考えています。

さて。暦のうえではゴールデンウィークに入るタイミングでいただいたオンラインストアへのお菓子の注文の対応は現在も毎日続いております。今は生菓子の受注はストップしていて、5月12日を目処に受注再開を考えているのですが、とりあえずクッキー箱は現在もオーダーいただける状態にしてあります。

そこで冒頭の「なんだね、チミは」な画像。


1892年に発表された、オッティリア・アーデルボリの「Prinsarnes Blomsteralfabet(王子たちの花文字)」の、推定1893年に印刷されたバージョン(おそらく第二版)。この本の見返し部分の画像でした。

見返しとは、書籍造本用語で「書物の表紙の裏」のこと。表紙をめくってスグ、現在だったらタイトルページにたどり着く前の、だいたい空白になっているであろう部分のことです。

ちょうどこの頃、「アーツ・アンド・クラフツ運動(大雑把に言えば、手仕事を大事にしようという思想)」がスウェーデンに伝わってきたころだったのか、書籍の見返し部分にもこうした細かい模様が施されていることがありました。

本編と関係がない部分まで、一冊の書籍の細部までこだわって、芸術品として成立させようという想いがあったんじゃないかと思います。多分。


で。この見返し部分に使われていた装飾画は、リッラ・カッテンでつくった「スウェーデン菓子カタログ」の下地に使いました。

装飾画をスキャンして、Photoshopという画像編集ツールを使ってループ画像として成立するように位置を調整し、表側の色は青系に変えました。裏はほぼオリジナルの黄緑を残していますが、その黄色っぽさと青っぽさで、スウェーデン国旗の色校正を意識しています。

スウェーデン系のアイテムのデザインすると、ブルー&イエローを意識しがちで、デザインとして「やっちまった感」もありますが。

19世紀終わりごろの絵本の見返し部分のイラストを背景に携えたスウェーデン菓子のミニ冊子。既に手元にお持ちの方でも、このことを知るともう一度じっくり見てみたくなったり、誰かに言いたくなるかなと思って忍ばせた裏話です。

誰も喜んでくれなくても、つくった自分自身はこの裏話を気に入っています。

リッラ・カッテンの絵本、雑貨、あと雑用を担当。本を読むことよりも、大量に並んだ背表紙や古い本の雰囲気が好き。つまり、あんまり本は読みません。葛飾出身の日本人。インスタグラムは「@lillakattenpaper
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