スウェーデン洋菓子店、深夜のねごと@20年03月18日(水)

京急逗子線神武寺駅前にあるスウェーデン洋菓子店リッラ・カッテンのお知らせや自分たちのことについて、基本的に営業日には毎日更新しています。

店内イベント

スウェーデン語教室

今後のガイダンス開催予定日(いずれも16時~17時)
  • 【2020年03月】12日(木)/28日(土)


阿佐ヶ谷にある映画館「ユジク阿佐ヶ谷さん」にて4月4日(土)〜4月10日(金)まで「長くつ下のピッピ」が上映されるそうで、その映画のチラシが送られてきました。

1969年のスウェーデン・西ドイツ合作の映画。今回上映されるのは日本語吹き替え版で、日本ではじめて公開されたのは1973年。ピッピの声は岸田今日子さんが担当されているんですね。ムーミンじゃん。

Wikipediaによるとムーミンは1969年には放送されていたそうで、つまり日本でのピッピ映画の公開はそれより後ということ。ムーミンの声を担当していた岸田さんがピッピの声も担当したことは、偶然とは思えない。

女優の岸田さんの名前は、その世界に疎い自分でも知っているので、決して俳優業が売れていなかったわけではないと思うのですが、この時代の吹き替えやアニメのアフレコの声優業はいまとは事情が違っていたと思います。

アニメ業界の隆盛もあり、今日では声優業界の門を叩く若者の数は激増しているとのこと。仕事を取ることもままならない厳しい業界であるという現状をベテラン声優が声高に発信したりもしていますが、かつては食べていけない俳優が声優業を兼ねたりもしていた時代があったようです。声優をやっているということが、決して誇るべき仕事ではなかったということでしょう。

1988年、磯野波平の声でおなじみだった故・永井一郎さんはかつて「磯野波平ただいま年収164万円」という記事を、『オール讀物』という雑誌に寄せたそうです。その記事の中身を読んだことはないのですが、その表題だけでどれだけ声優業一本で生業とすることが難しいかを物語っていますね。

その後は永井さんを含めた、野沢雅子(孫悟空)、内海賢二(ラオウ)など、当時に活躍していた声優たちの訴えが、程度はわからないものの業界の待遇改善に貢献したそうで。えらいぞ、波平。

というわけで。短い期間ながら、かつてのピッピの映画が公開されるとのことなので、リンドグレーン好きの方にはチャンス。ちなみに「リンドグレーン」も同じ時期に上映されます。

リッラ・カッテンの絵本、雑貨、あと雑用を担当。本を読むことよりも、大量に並んだ背表紙や古い本の雰囲気が好き。つまり、あんまり本は読みません。葛飾出身の日本人。インスタグラムは「@lillakattenpaper
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