スウェーデン洋菓子店、深夜のねごと@19年10月04日(金)

26言目の「ねごと」。京急逗子線神武寺駅前にあるスウェーデン洋菓子店リッラ・カッテンのお知らせや自分たちのことについて、基本的に営業日には毎日更新しています。

重要なお知らせ

店内イベント

店外イベント

  • 19年11月15日(金)〜17日(日)
    第16回 東京蚤の市@国営昭和記念公園(東京・立川)

スウェーデン語教室

今後のガイダンス開催予定日(いずれも16時~17時)
  • 【10月】24日(木)
  • 【11月】02日(土)/07日(木)/18日(木)

引用:Sagan om Den underbara familjen Kanin och monstret i skogen(Jonna Björnstjerna)

どこかで目にして以来、ずっと探していた言葉があったのですが、ついに見つけ申した。

“They forgot the roll and they only kept the rock. The roll’s the whole damn thing dude, the rock is nothing, deal with it, the roll is king. Unfortunately most cats don’t get behind the roll.”

引用:Keith Richards: read the interview the world is talking about in full

イギリスのバンド、ローリングストーンズのギタリストであるキース・リチャーズへのインタビューからの一節。

引用しておきながら英語はスウェーデン語より苦手なので正直よくわかりませんが(難しいスウェーデン語もわからん)、要点は“They forgot the roll and they only kept the rock”の部分。

ロックンロールという言葉から”ロック”だけが残り、いつの間にか世の中から”ロール”が忘れさられてしまっているんじゃないかという主張です。キース・リチャーズ的には”ロール”の持つノリがなくては意味がない、と。

初めてこの言葉を聴いた時、「あ、わかる」と思いました。ちゃんと説明できないけれども、”ロックンロール”と”ロック”はたしかになんとなく違う気がする。

ローリングストーンズの曲はあんまり知らないけれども、自分が”ロックンロール”だと思う曲は、レッドツェッペリンの「Rock and Roll」かな。タイトル自体がロックンロールだし。

で、何が言いたいかというと。このキース・リチャーズによる「ロールはどうしたんだ?」発言は、現在のシナモンロール業界にも当てはめられると思うんですよね。

最近のシナモンロールは”ロール”していないじゃないかと。誰が始めたのか、いつの間にかスウェーデンのシナモンロール形成方法は群雄割拠、「巻き(ロール)派」と「結び派」に勢力が2分されていますが、シナモンロールという名前であるからにはロールしていてほしい。

もはや結びスタイルのシナモンロールは、区別つきやすいように「シナモンローラナイ」としてもいいんじゃないだろうか。なんだか進化した感じも出るし。

スウェーデンでは「巻き」と「結び」は、どちらが人気なんですかね。「三角、俵型、真ん丸、どのおにぎりがいいか」と問われるのと同様に、「べつにどっちでもいい」というヒトも多いかも知れませんけれども。

というわけで。今日10月4日、スウェーデンでは「シナモンロールの日」でした。


ちなみに。冒頭のイラストはJonna Björnstjernaヨンナ・ビョルンシェーナによる「Den underbara familjen Kanin(すてきなうさぎの家族)」シリーズの第一作、「Sagan om Den underbara familjen Kanin och monstret i skogen(すてきなうさぎの家族と森のモンスター)」という絵本からの1コマでした。

このシリーズはお菓子が登場するシーンが多いですね。スウェーデン語もそれほど難しい言葉で書かれていないし、ストーリーも面白く、絵も細かく描きこまれているので、店長も自分も気に入っています。日本でも「おとうとうさぎ」のシリーズとして翻訳出版あり。

スウェーデンの絵本にはしばしばシナモンロールが登場しますが、そのほとんどがロールタイプです。

リッラ・カッテンの絵本、雑貨、あと雑用を担当。本を読むことよりも、大量に並んだ背表紙や古い本の雰囲気が好き。つまり、あんまり本は読みません。葛飾出身の日本人。インスタグラムは「@lillakattenpaper
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