日本でも陶器デザイナーとして著名なスティーグ・リンドベリ(Stig Lindberg)が挿絵を担当した絵本です。
日本でも「ちゃっかりクラケールのおたんじょうび」として翻訳出版されている「Krakel Spektakel köper en klubba」という絵本です。
スウェーデンを代表する絵本作家のレナート・ヘルシング(Lennart Hellsing)がテキストを担当し、日本でも陶器デザイナーとして著名なスティーグ・リンドベリ(Stig Lindberg)が挿絵を担当しています。
この作品は1957年に発表されました。写真で紹介している絵本自体は1976年に印刷されたものです。
こちらが主人公のクラーケルくん。スウェーデン語のタイトルをそのまま翻訳すると「クラーケルくん、ペロペロキャンディを買う」といった感じなのですが、日本語タイトルが示す通りにかなりのちゃっかりものです。
帽子を被ったままシャワーを浴びるなんて、自由ですね。
こちらが件(くだん)のペロペロキャンディ。ポルカグリース(Polkagris)というハッカの味をした伝統的なキャンディなのですが、日本では苦手な方も多いかもしれません。
誕生日に10オーレもらったクラーケルが、親友の女の子であるブリッタと一緒にキャンディ屋さんに行きます。ここからクラーケルくんの「ちゃっかり」が本領を発揮するわけです。
ちなみに「オーレ(Öre)」は、スウェーデンの古い通貨単位ですが、2009年まで実際に使われていました。日本で言うところの「銭」にあたるものですね。為替市場などではオーレも使われているかもしれませんが、日常生活においては「クローナ(Krona)」のみが使われています。
まるで落語のような、つっこみどころ満載なお話のスウェーデン語絵本。余計なお世話ですが、この絵本は特に関西の方に読んでいただくと楽しんでいただけるんじゃないかと思います。
もちろん、スティーグ・リンドベリの陶器が好きな方にとっても、彼の陶器デザイナーとして以外の作品に触れらる一冊としてオススメです。