ビョルネン日報@18年08月23日(木)はれ

18年08月23日(木)はれ。今日一日、お店であったあんなことやこんなことだったり、思ったことなどを綴ります。

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今日のリッラ・カッテン

公開後の追記:この日報の内容を見てくれたスウェーデン人、カールがFacebookにコメントをくれたので(アップして30分足らず)、一番最後に彼のコメントなど追記しました。

何を書くか迷う。そこで、梱包資材にするつもりで店に置いてあるスウェーデン語の無料新聞「Metro(メトロ)」をめくってみました。

ちょうど傍らではスウェーデン語レッスンをやっていて、今日のテーマが「(大金が)当たったらどうする?」みたいなものだったこともあり、「じゃあコレで行くか」と。

というわけで、2018年6月14日(木)に配布されたメトロ紙のなかに出稿されていたオンラインカジノ系の広告がどれだけあるかチェックしてみました。この時期はちょうどサッカーのロシアワールドカップが開催されていたときにあたります。

日本ではパチンコ業界やらカジノ業界やらを中心にギャンブル依存症の問題が取り上げられる機会が多い昨今ですが、じゃあ海外では、スウェーデンではどうなのかと。

先に断っておきますと、スウェーデンにおけるギャンブル依存症患者の割合などの数字はわかりませんし、オンラインカジノの広告がこれだけあるからギャンブル依存症が多いという結論を出す根拠にはなりません。あくまで新聞1紙におけるオンラインカジノの広告を羅列してみるだけなので、あしからず。

まず1つ目。見開きで「MULTI LOTTO」というオンラインカジノの広告。

記事広告というヤツで、まるで新聞記事のような体裁を取っているけれども広告というもの。ちゃんと紙面上部に「ANNONS FRÅN MULTILOTTO(MULTILOTTOからの広告)」と書かれています。

パッと目に入ってくる大見出しに「10 miljarder i jackpotten(100億のジャックポット)」とあるけど、通貨単位が書いてないのが怖い。一応、記事のなかの小さな文字で「10 miljarder kronor(100億クローナ)」と書かれているんですけど、もしホントなら日本円換算で1200億~1300億円くらいが当たる可能性があることを示唆しています。

ワールドカップの試合も賭け事の対象になっていたようで、オンラインカジノ業界ではここぞとばかりにワールドカップの勢いで顧客獲得を目指していた時期であったと思われます。

2つ目。「MOBILEBET」というオンラインカジノの広告。

一目では何の広告なのかわかりづらいですね。真ん中の男性がサッカースウェーデン代表のユニフォームを着て、対戦国である韓国、ドイツ、メキシコのユニフォームを着た3人を制圧しているようなビジュアル。明言していませんが、やっぱりワールドカップのことでしょう。

スウェーデン語では「Sätt in 200kr, Spelar för 800kr(200クローナ預ければ、800クローナ相当遊べます)」と書かれています。こうやって入会時に初回特典がもらえるオンラインカジノは多そうです(やったことないから詳しくはわからないけど)。

3つ目。「BETHARD」というオンラインカジノの広告。

左の人物は、2016年にサッカースウェーデン代表から退いたズラタン・イブラヒモビッチかな(もし間違っていたら指摘してください)。日本のメディアなどでも報じられていたようですが、BETHARDとズラタンはスポンサー契約を結んだとのこと。

日本にもその名声が届くほどの世界的サッカープレイヤーとなったズラタンと契約できるだけの経済力があるということは…オンラインカジノがどれだけ儲かるものなのか想像がつきますね。もちろん、その儲かったお金は誰かの負け金とイコールなわけで。

ここで気が付きましたが、どのオンラインカジノの広告も明確に”ワールドカップ”の名前は出していないですね。ほとんどの広告では「Fotbollsfesten(サッカーの祭典)」と表現されていたり、きっとワールドカップの名前を出すと名前の使用料を請求されるんでしょうね。

最後、4つ目。「UNIBET」というオンラインカジノの広告。

こちらも冒頭の「MULTI LOTTO」の広告と同じように記事広告ですが、よく見ると「MULTI LOTTO」の記事広告とレイアウトほぼ一緒ですね。邪推すると、メトロ紙(もしくは広告代理店)がオンラインカジノ業界を対象に記事広告枠を売ったのかな、なんて。

広告代理店の案件とかを受けていた時のクセでそんな裏側を探ってしまいますが(「予算がないので、あの案件のレイアウトを使いまわしてください」とかよくある)、どうでもいいですかね。

…といった感じで、ひとつの新聞にこれだけオンラインカジノの広告が出ていました。今回は紹介しませんが、テレビにもオンラインカジノのCMが溢れていますし、ネットコンテンツに出稿されている広告にもオンラインカジノあるし。極論だけれども、スウェーデンの広告は、いまオンラインカジノが本当に多い。

オンラインカジノの存在を”悪”と断定できるだけの材料は揃っていませんし、ここではスウェーデンにおいてどれだけオンラインカジノが身近にあるかを紹介するに留めたいと思います。

日本では国内どこにでもパチンコ屋がありますが、スウェーデンも負けじと街中に賭け事をする場が提供されていたりします。下手したら日本よりも賭博は身近と言えるかもしれませんが、昨年スウェーデンに行った際にその状況を紹介できるような写真を撮ってこなかったことが悔やまれます。

個人的にはスウェーデンにおけるギャンブル依存症患者の割合とか、国民一人当たりの年間掛け金などを示す統計資料とかがあれば見てみたいんですけどね。

《以下、記事公開後の追記です》

スウェーデン人のカールがFacebookにコメントをくれたので紹介します。

自分はこういう類の広告キライだな。この手の広告はどこにでもあるし。番組が中断する度に流される広告が5分間のカジノの広告だけだったりするのを目の当たりにするのには辟易するから、もうテレビは観てないね。

Jag hatar dom reklamerna. Dom är överallt. Det är jobbigt att kolla på TV när det är fem minuter med bara Casino reklam i varje avbrott så jag kollar inte på TV längre.

…だそうです。こういったスウェーデン人の生の声を聞けたのは興味深い。本編にも書いたように、テレビはオンラインカジノのCMだらけといった印象を受けるほどですから気持ちはわかります。そしてカールによると、やはりスウェーデンでも依存症の存在が問題視されている様子。当たり前か。

Tack, Carl!!

登録したスウェーデン語絵本情報:
Barnen på Bråkmakargatan av Astrid Lindgren(アストリッド・リンドグレーン)

ヨーナスとミーア・マリーア、そしてちいさなロッタちゃん。子供たちはブロークマーカル(ドタバタ夫婦)通り沿いの黄色い家に住んでいて、毎日楽しく暮らしています。それはもう、これほどに楽しく暮らす子供なんていないんじゃないかというくらいに。ロッタちゃんは老いたヤギのように頑固だとパパは言いますけどね。そして、ロッタちゃんはたくさんのアイディアを持っている、とおじいちゃんは言います。かつて一度、ロッタちゃんは自分のパンケーキを木の枝にぶら下げたので、それらは風に揺らいでいました。ロッタちゃんはおなかが減るとそれを食べたのです。「森のなかで葉っぱを食んでいる仔ヒツジごっこをしているの」と、ロッタちゃんは言います。そう、ロッタちゃんはほとんどいつでも遊んでいるのです。ヨーナスとミーア・マリーアもね。

ビョルネン・ソベル

リッラ・カッテンの絵本、雑貨、あと雑用を担当。本を読むことよりも、大量に並んだ背表紙や古い本の雰囲気が好き。つまり、あんまり本は読みません。葛飾出身の日本人。インスタグラムは「@lillakattenpaper

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