ビョルネン日報@17年03月04日(土)はれ

17年03月04日(土)はれ。今日一日、お店であったあんなことやこんなことだったり、思ったことなどを綴ります。

現在お申込み受付している店内イベント

昨日の日報でも話題に上げた「桜のメレンゲクッキー」を食べたら、むかし懐かしい『カルボーン』の食感だったのです。昔はテレビCMもしていました。そこでの店長との会話。

「え、これカルボーンだよね?」
「”かるぼーん”ってなに?」

「カルボーン知らないの?あの駄菓子の。昔あったじゃん。」
「こどものころは干し芋とか食べてたから」

「ぬ~ぼ~は知ってる?」
「ぬ~ぼ~は知ってる!」

カルボーンはいつのまにか街の駄菓子屋から姿を消していましたが、その味をいまでも薄っすら憶えているであろう30代後半世代の方に食べていただきたい。自分はカルボーンを噛まずに口のなかで溶かす派でした。

またこんなにカルボーンとか書いてると、『カルボーン』で検索したときにトップ表示されてしまうのではないかと、ワクワクしています。

リッラ・カッテンにおける初のセムラシーズンが終了しました。写真はセムラづくりのワークショップ参加者さんによるセムラ。

来年のために少し自慢をさせていただきますと、これまでに複数のセムラを食べたことのある方からも「リッラ・カッテンのセムラが、いままで食べたなかで一番おいしいセムラ」という言葉をいただくこともありました。

これを書いているのがセムラをつくっている当人ではないから言えることですが、その佇まいも含めていいセムラだったと思います。いいセムラだと思えたからこそ、かわいらしい装飾や味のバリエーションだったりを設けずに「正統派セムラのままで行こう」ということを決めて最後の日を迎えました。

人気があるからといって通年の提供はせず、来年のセムラの季節まではお別れします。通年ではなくシーズンを守ることで「一年経って、またセムラの季節が来た!」というスウェーデン文化の疑似体験も一緒に提供したいのです。

当店でのセムラ提供シーズンは終了ですが、六本木のリラ・ダーラナでは3月末までセムラを食べられると思いますので(2017.03.05現在の情報)、興味があったら問い合わせてみてください。…と、10年前からお世話になっているお店にナイスパスを出しておきます。

Vasaloppet

さて、毎年3月の第一日曜日に開催されるスウェーデンの一大イベントがあります。ヴァーサロペット(Vasaloppet)というクロスカントリーのレースで、本大会では全長90kmのコースを最大15,800人の選手が走破を目指す、世界最大のスキー競技大会です。本大会以外にも、いろいろなカテゴリー競技にわかれています。

キーパーソンはスウェーデンを建国したとされるグスタフ・ヴァーサ(Gustav Vasa)というおじさんで、大会の名前の由来になっている人物です。彼のスウェーデン独立にまつわるエピソードが元になって1922年からこの競技大会がスタートしました。

ヴァーサロペットの由来となったエピソード

  1. かつてデンマークの統治下であったスウェーデンは圧政に苦しめらる。
  2. グスタフ・ヴァーサがムーラの人々にデンマークに立ち向かう戦争を促すが断られる。
  3. デンマークから追手が来ていたのでグスタフ・ヴァーサはノルウェー方面に逃げる。
  4. ムーラの人々はグスタフ・ヴァーサの独立戦争の提案を断ったことを後悔。
  5. グスタフ・ヴァーサを追いかけるべくムーラから2人がスキーで追いかける。
  6. ムーラから90km離れたセーレンという街でグスタフ・ヴァーサに追いつく。

Opportunity Sweden :世界で最も過酷なクロスカントリー・スキーヴァーサロペット

Sveriges Riksbankの「ご自由にお使いください」の画像より

あんまりグスタフ・ヴァーサの姿を見たことのある方も多くないと思うので、旧1,000クローナ紙幣に描かれていた彼の肖像画をどうぞ。グスタフ・ヴァーサの名前はストックホルムにある「ヴァーサ号博物館」でも登場しますね。

クレジットカードで支払うケースが多いスウェーデンにおいて現金の実際の流通量はワレワレ日本人がイメージする以上に少ないため、1,000クローナ紙幣を旅行者が手にする機会はほぼありません。ATMで現金を下ろしても、ほぼ500クローナ紙幣で支払われるはずですし。

確定申告の提出はギリギリになりそうです。

予報ですが、週明けの「Vaniljhjärta(バニラハート)」は仙台銘菓「萩の月」がお好きな方に超おすすめです(あくまで個人の感想であり、その感想の共有を保証するものではありません)。店長と「バニラハートは3日間熟成させてから店に並べる?」という相談をしてみたり。

ではまた火曜日にお店でお待ちしております。

ビョルネン・ソベル

リッラ・カッテンの絵本、雑貨、あと雑用を担当。本を読むことよりも、大量に並んだ背表紙や古い本の雰囲気が好き。つまり、あんまり本は読みません。葛飾出身の日本人。インスタグラムは「@lillakattenpaper

コメントを残す

2024 © スウェーデン菓子「リッラ・カッテン」