スウェーデンおもひで噺 #13「スウェーデンへの留学を目指した噺(4)」


スウェーデンへの留学を目指した噺(4)

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ヨーテボリにある「Folkuniversitetetフォルクユニヴァシテーテット(直訳:市民大学)」という機関で実施されている短期スウェーデン語コースに参加したものの、まったく授業についていけないことが発覚。

基礎はとりあえず日本で身に着けてきたハズだったので中級クラスに申し込んだのですが、担当の先生に相談して初級クラスに編入し直してもらうことにしました。

実は自分がヤラれていたのは言語的なレベルの問題だけではありませんでした。そのクラスの雰囲気に馴染めなかったのも授業への参加を苦しくしてしまった一因だったのです。

当時の自分がこれから参加していくことになる授業もそうなのですが、スウェーデンで行われるスウェーデン語の授業は、日本の学校で行われている授業のように静かに先生の講義を聴くようなものではなく、参加者たちはタイミング関係なしに発言をすることが少なくありません。

中東、東欧、西欧などなど。様々な地域からの参加者が集まると、文化も違う。移民も多く暮らしているスウェーデンでは、学校教育が行き届いていない国から来た方もいます。「え、いま先生が話しているタイミングじゃないの?」という、日本の学校であれば先生に叱責されてしまいそうなタイミングで質問が挟み込まれたりするわけです。

でも語学の勉強となると、それくらい積極的な姿勢があった方がいいのかもしれません。いや間違いなく、先生のハナシを遮って質問を投じるくらいの積極的な姿勢の方がいいと思います。

グローバルに活躍できる人材が生まれやすい教育を実現するためには、学校で「道徳」にならんで「積極」という授業があってもいいかもしれない。ひたすら大喜利やって積極性を鍛えたり。

日本の学校教育のなかで”受け身の授業”に慣れてしまった自分には覚悟が足りていませんでしたし、学生という身分であった自分は「崖っぷち感」も持っていなかった。授業の参加者のなかには、スウェーデン語をきちんと習得しないと、この先スウェーデンでの生活ができなくなるという境遇のヒトもいたかもしれません。

下のクラスへの編入を相談した際、先生からも「あなたが授業についていけないことはわかったわ。でも日本人は大人しく静かな気質だということもわかっているから、理解できていないわけではないと思うの。もうちょっと中級クラスで頑張ってみたら?」とも言われました。

日本人は大人しい。スウェーデンでもそういう印象を持たれているものなんだな、と思ったものです。少なくとも自分は、日本にいてもあまり目立たないように振る舞うことが多いので、輪をかけてクラスで大人しい存在に見えていたことでしょう。

こうして、下のクラスに無事(?)に編入されることに成功。しかし、やはり授業に馴染めなかった自分への失望感から、ある日、ついに授業をサボりました。

「そういえば。バスでノルウェーに行けるって聞いてたな」

リッラ・カッテンの絵本、雑貨、あと雑用を担当。本を読むことよりも、大量に並んだ背表紙や古い本の雰囲気が好き。つまり、あんまり本は読みません。葛飾出身の日本人。インスタグラムは「@lillakattenpaper
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