ビョルネン日報@18年11月06日(火)あめ

18年11月06日(火)あめ。今日一日、お店であったあんなことやこんなことだったり、思ったことなどを綴ります。

「御魚ギャラリー」展示内容

店内イベント

今後のガイダンス開催予定日(いずれも16時~17時)
  • 【11月】15日(木)/17日(土)/29日(木)
  • 【12月】01日(土)/08日(土)/13日(木)

店外イベント

今日のリッラ・カッテン

エルサ・ベスコフ絵本展のために翻訳することにした「ABC-resan」

今日から(一応)エルサ・ベスコフ絵本展がスタートしました。とはいえ相変わらずの準備不足で、開催初日となる今朝まで展示内容をいじってましたけど。

そして、今回「パネルの文字が小さい」という点はご容赦を。図録と同じ内容なので、文字を大きめに印刷してある図録を1部、見本誌として置いておいたので、そちらを手に取って読んでくださる方が目に優しいかと。もしくは虫眼鏡持参で。

絵本展を名乗っているので、なかには過剰な期待してくださっている方もいるかもしれませんが、素人っぽさは否めないので、ぜひ期待の標高は低めで。富士山(3776m)ではなく天保山(4.5m)でお願いします。

とはいえ、日本でここまでエルサ・ベスコフの情報がまとまって公開された機会はかつてそれほど多くなかったと思うので、その点は自負できます。

ABC本…というジャンルは諸外国語にあるのかな

本当は時間の都合で今回は割愛しようと思っていた独自翻訳文の展示ですが、今週やるハズだったホームページ関連の仕事が来週にズレたので時間ができたので、エルサ・ベスコフ作品のなかでいくつか残っている日本語未翻訳作品のなかから「ABC-resan(ABCの旅)」を翻訳して展示することにしました。

この翻訳文は、9日(木)から展示できるかと思います。

決してプロの翻訳家ではないので、ふんわりとした翻訳に留まっているかもしれませんけど、日本語になっていないエルサ・ベスコフ作品に触れてもらうことで喜んでくださる方もいるのかなと思いまして。

自分が翻訳したものを、店長にもチェックしてもらって可能な限り誤訳がないように努めています。もし誤訳があっても和田アキ子、笑って許して(・ω<) テヘペロ

ちなみに「ABC-resan(ABCの旅)」は”ABC本”のひとつ。自分のなかで”ABC本”というジャンルで呼んでいるだけですが、それは以下のような文章で構成された絵本のことです(このジャンルに対する一般的な名称があれば教えていただきたい)。

  • Apelsiner två fick Anna med till matsäck av tant Nanna.
  • Bo bananer fick av Far. Nu de ut i världen drar för att lära ABC Annas docka följer me’.
  • Cyklar har de båda två. Bo, han ropar: “heja på! Först så tar vi oss ett bad!” “Ja!” skrek lilla Anna glad.

各パートの文章の頭文字が「A」「B」「C」…と並んでいくルールで綴られた物語を擁した絵本。スウェーデン語絵本には、この手の絵本がかなり多いのですが、諸外国においても多いのでしょうか。

よく考えれば理解していただけると思いますが、ABC本は翻訳した時点でABC本ではなくなるわけです。上記の文章でいえば、「Apelsinerアペルシーネル」はオレンジ、「Boボゥ」は人名だからそのままボゥだけど、「Cyklarスィックラル」も自転車だし、全然ABCの順番に並んばないのです。

だから「ABC-resan(ABCの旅)」は日本語へ翻訳出版される可能性が極めて低いことから、遊びゴコロとして「じゃあ敢えてそれ翻訳しよう」という選択に至りました。

エルサ・ベスコフの生前最後の出版作品「Röda bussen och Gröna bilenルーダ・ブッセン&グルーナ・ビーレン(赤いバスと緑のクルマ)」

もう一つの翻訳する候補として「Röda bussen och Gröna bilenルーダ・ブッセン&グルーナ・ビーレン(赤いバスと緑のクルマ)」という作品がありました。これはエルサ・ベスコフの生前最後の出版作品でした。

写真のピクシー版はリバイバル版のようなものですが、オリジナルは印刷部数も少なかったようで希少なようです。

今回の絵本展ではサイズが小さくて管理が難しいためにこの作品は展示しない予定ですが、お話会ではエルサ・ベスコフ最後の作品として少し紹介しようかなと思います(未完成のまま出版されたような形跡が見られるところが興味深い作品です)。

※ スウェーデン語絵本の登録の復旧は…もうすぐ出来上がるかも

リッラ・カッテンの絵本、雑貨、あと雑用を担当。本を読むことよりも、大量に並んだ背表紙や古い本の雰囲気が好き。つまり、あんまり本は読みません。葛飾出身の日本人。インスタグラムは「@lillakattenpaper
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