開店準備ブログ(ビョルネン編)@本以外に何か売らないと

スウェーデン語の絵本屋であるLilla Bokhandelnはネットショップ。突然ですが、実店舗をひらくことにしました。

スウェーデン語の本ばかりでは、正直なところお店の経営を維持させることは現実的ではありません。イベント時の出店時には一定の本を買ってもらえるのですが、その勢いを常に維持していくことは難しいのです。

そこでスウェーデン語の本だけでなく、ほかの方法でお店の運営費用を確保していく必要があります。

スウェーデン語の本を販売するだけではダメ

本というのは売れてもあまり利益が見込める商品ではありません。当店で扱っている本はほとんどが2,000円以上する商品なのですが、例えば2,000円の本が1冊売れたらどれくらいの利益になると思いますか?

もしもスウェーデン語の絵本を売っているお店の現実を知りたくない!という方がいらっしゃれば、そっと他のページに移動してください(笑)。

すぐに答えを書くのもつまらないので閑話休題、古本買取を始めたことについて触れましょう。

古本買取を始めてみて

本の買取を始めることをネットで告知をさせていただき、それを通じて色々な方からご連絡いただきました。ありがとうございます!

前提としてスウェーデン語絵本やスウェーデンを始めとした北欧関連書の買取をメインに行うということでこちらのページで告知をさせていただいていました。

もちろん「この本なら誰か欲しいヒトがいそうだ!」と思った本の買取をご提案いただいた際にはできるだけ高く査定をさせていただ。しかし、ご連絡をいただいたほとんどの場合において申し訳ないことにお断りをさせていただく、もしくは非常に安価での引取提示をさせていただく結果になりました。

結果的に買取のお断りをさせていただいた方への失礼を承知の上で少しだけそのお申し込みの内容について触れさせていただくと、買取ご希望の商品のほとんどが当店で売ることが難しいものだったのですね。売れ残った商品が在庫として溜まっていくことも、現在自宅の本棚の一角を在庫置き場にしている当店にとってはリスクとなりますので、売れる見込みの少ない本は無料引取であっても潜在的コストが掛かることになります。

そして意外と侮れないのが送料と振込手数料です。買取品を送っていただくだけで送料と振込手数料が最低でも1,000円近く掛かってしまう場合がほとんどです。仮に無料引取という形でご了承いただいたとしても、当店としては送料などの分がマイナスとなってしまいます。

こんなニッチな本屋にせっかく買取連絡をしてきてくれたのだからどうにか値段を付けたいところなのですが、マイナスになってしまうのは避けたいので取引をお断りさせていただくケースが多くなってしまいました。

しかし、お金のハナシは抜きにして、この古本買取の告知は新しい出会いをもたらしてくれたものでもあります。とりあえずやってみるというのは本当に何かを生み出してくれるものですね。

さて、みなさんがとても気になっているだろう例の話題に戻ります。

2,000円の本が売れた時の利益

1冊売れた際に平均の粗利が1,000円程度目指せればいいなーと思っていますが、この1,000円というのはあくまで粗利ですので諸経費は考慮していません。ちなみに3,000円くらいの本でもおおよそ1,000円くらいの粗利を目指しています。

諸経費についてですが、ネットショップで売るまでには目に見えない色々な作業があります。商品を探してスウェーデンに発注したり、届いた商品を登録するまでの作業がありますが、それらを仮に誰か雇用して人件費が掛かるとしたら赤字になってしまうので、全部を自分たちで行っていく必要があります。

もちろん、商品が上手いこと安く仕入れられたり、付加価値を付けることによって粗利が1,000円以上取れる商品もありますので、その浮いた分でまた新しい在庫を補充するわけです。

3,000円以上する本は、そもそもの仕入れ値が高くて仕方なく高価になってしまう場合や、初版だったり出版年代が古いための付加価値がついているなどのケースがほとんどです。

もしかすると「こんなに高い本をたくさん売っていて儲かってるだろうなー」という印象を持っている方もいらっしゃるかもですが、残念ながらそうでもなかったり。どこかでバイトをさせてもらう方が安定していると思います。

でもいいんですよ、赤字になって生活に困らないかぎりは現状にあまり不満はありません。

スウェーデンでの仕入れに協力をしてくれたり、イベント出店時には手伝ってくれる友達&知人がいなければ、とてもお店を維持できていないと思います。感謝感謝。

だから、本以外で何か売るものを考えよう

ということで、本を売り続けるだけでは物件の家賃を払い続けることができないのは明白です。

そこで、Lilla Bokhandelnは以下のようなカタチでのスウェーデン文化発信を行っていこうと考えています!

01:従来のスウェーデン語絵本を中心とした書籍の販売(古本・新本を含む)
02:スウェーデン由来のお菓子の販売
03:スウェーデン語教室の開催
04:その他イベントの開催

一番大きな変化は「スウェーデン由来のお菓子の販売」ですね。この「お菓子販売」が今後のLilla Bokhandelnのメイン業態になっていくかと思います。

こちらについてはまた改めて。

mvh ビョルネン・ソベル

リッラ・カッテンの絵本、雑貨、あと雑用を担当。本を読むことよりも、大量に並んだ背表紙や古い本の雰囲気が好き。つまり、あんまり本は読みません。葛飾出身の日本人。インスタグラムは「@lillakattenpaper

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