
げんしじん ヘーデンホスおやこ(徳間書店) Barna Hedenhös
av (Åhlén & Åkerlund)
ストックホルムという街はこうして生まれた!?
大人が読んでも楽しい、コミカルな"なんちゃって"歴史絵本。
およそ4,000年前のスウェーデンに暮らしていたという原始人のヘーデンホス一家の生活を描いたコミカルな絵本シリーズ「Barna Hedenhös(げんしじんヘーデンホス)」の第一作にあたる作品です。
スウェーデンでの人気は根強く、21世紀に入ってからも版を重ねている人気シリーズで、じつはシリーズの多くがかつて日本語に翻訳されたこともあります。
一家を構成するのは、おとうさんのベーン、おかあさんのクノータ、そして息子のステーンと娘のフリーサの4人。それから、げんしイヌのウーラックス、げんしウシのムーラを飼っています。
ある日、おとうさんのベーンが野生のげんしウマの子供を引っ張りながら帰ってきました。その仔ウマは成長し、立派なタテガミを持つウマに成長したので「HÅRFAGRE(タテガミキレイ)」という名前を付けられて一家に迎えられました。
より一層賑やかになった一家でしたが、息子のステーンと娘のフリーサはさらに、げんイノシシを飼いたいとおとうさんにねだります。仕方がないので、おとうさんはイノシシの巣穴から子供を一匹連れ帰りますが、それがイノシシの親たちに見つかってしまいました。
怒ったイノシシたちはおとうさんを家まで追いかけてきて、一度はなんとか撃退しますが、イノシシたちから逃れるために新たな居住地を求めて一家は船に乗って旅立つことにしたのです。
旅好きのヘーデンホス一家は、シリーズを通してエジプトやアメリカ、パリまで旅行したり、果てには宇宙にまで足を延ばすことも。シリーズを通じて原始時代とは思えない奇想天外なストーリー展開が繰り広げられる世界観は、子供だけでなく大人も引き込まれてしまいます。
ベッティル・アルムクヴィストによるイラストは、コミカルながら躍動感があって、緻密に描き込まれた景色には感動を覚えます。
(文: ビョルネン・ソベル)
発行年 | 1948年 |
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印刷年 | 1951年 |
作者 | Bertil Almqvist (ベッティル・アルムクヴィスト) |
出版社 | Åhlén & Åkerlund |
サイズ | W: 230mm x H: 290mm |
ページ | 24ページ |
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