北欧絵本@Lilla Anna flyttar saker

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ちいさな女の子、アンナちゃんがモノをひたすら移動させるお話。いかにも北欧絵本らしいイラストが好きな方にはもちろん、スウェーデン語の勉強にもオススメできる一冊です。

タイトルのLilla Anna flyttar sakerを日本語にすると、「アンナちゃん、ものを移動する」といった感じです。絵本の内容そのもの。

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インゲル&ラッセ・サンドベリ(Inger och Lasse Sandberg)という絵本作家夫妻によって1973年に発表された作品を、2014年にリメイクして出版したものです。

スウェーデンでは古くから親しまれている絵本が、違うサイズだったり、違うデザインだったり、リメイクされて出版されることが少なくありません。

しかし、個人的には多くのリメイクされた絵本の装丁が「なんだかなぁ」と感じてしまうケースが多いのですが、この本は珍しくオシャレに変身することに成功。リメイク版の装丁はサイズも変わって現代っぽくスタイリッシュになった印象で、表紙が見えるように飾るのもオシャレでいいんじゃないかな、と思います。

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裏表紙にはアンナちゃんについての紹介が。内容の一部を紹介すると、

「アンナちゃんはちいさくて、とっても勇気のある女の子、なんでも自分でやりたくなってしまいます。なかよしのノッポおじさんと一緒ならなんでもできちゃいます!」

なんてことがが書かれています。ちなみに、このお話にはノッポおじさんは登場しません。ノッポおじさんとは、クジラに乗って出かけたり、ふしぎなタネを育てたり、様々な不思議な冒険をすることもあるのですが、彼の登場する絵本はまた別の機会に。

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「アンナちゃんはボールを持っています。でもどこに?」

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「アンナちゃんのボールは棚の上にあります」

こういう調子で、絵本の前半はシンプルなお話を繰り返していきますが、絵本の後半ではタイトルのとおりアンナちゃんがこれらを移動させていきます。

インゲル&ラッセ・サンドベリの作品はスウェーデン語の文法的特徴を活かした「言葉遊び」を織り交ぜることも多いのですが、「アンナちゃん」シリーズは比較的簡単なスウェーデン語で書かれています。

かわいらしい絵が好きな方はもちろん、スウェーデン語初学者の方にもオススメの一冊です。

リッラ・カッテンの絵本、雑貨、あと雑用を担当。本を読むことよりも、大量に並んだ背表紙や古い本の雰囲気が好き。つまり、あんまり本は読みません。葛飾出身の日本人。インスタグラムは「@lillakattenpaper

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