ビョルネンは時間泥棒@19年01月25日(金)

スウェーデン洋菓子店のブログのようなものですが、スウェーデンがまったく関係ない話題ばかり。

「御魚ギャラリー」展示内容

  • 19年02月05日(火)~19年03月30日(土)
    『日本語に翻訳されたスウェーデン絵本展』

店内イベント

  • 《満席》 19年02月15日(金)/16日(土)12時~
    スウェーデン洋菓子教室「セムラをつくろう!」

    洋菓子教室の詳細ページ

  • 《満席》19年02月13日(水)12時~13時
    お話会「日本に住んでみて感じたこと、気が付いたこと(仮)」

スウェーデン語教室

今後のガイダンス開催予定日(いずれも16時~17時)
  • 【01月】31日(木)
  • 【02月】09日(土)/14日(木)/23日(土)/28日(木)

今日の時間泥棒

エーヴァ・ビロウ「Filippa hallondoft(邦題:フィリッパラズベリーのうた)」

2月5日(火)から、御魚ギャラリーの展示を切り替えます。普通、展示会とかって1~2カ月くらい前に告知しておくものかもしれませんが、ズボラな店でスミマセン。

その代わりに会期は2カ月です。毎月やるには大変だし、1カ月半だとお客さんに「いつまでですか?」と訊かれたときに即答できないし、だから展示の会期は2カ月にしました。

次回は『日本語に翻訳されたスウェーデン絵本展』というテーマです。スウェーデン語絵本のことを調べていると「こんな本も日本語に翻訳されていたのか」と驚くことが多いので、メジャー作品からマニアックな作品まで、かつて日本語版が出版されたスウェーデン語絵本を展示することにしました。

本当は展示する絵本それぞれの日本語版も一緒に置いておければいいのですが、それらを買い揃える予算がないので自宅にあるスウェーデン語版のみ展示します。展示したい絵本の日本語版を買い揃えようとネットショップを巡ってカートまで入れるところまでいったのですが、店長に叱られそうなので思い止まりました。

なので。展示するスウェーデン語絵本には、調べていただく際のヒントとなる邦題タイトルも添えておくので、もし日本語版を見てみたいという方がいればネットで探してください(不親切)。

今回の展示に何を並べるのかは、もしかすると今後の泥棒で書くことに困ったら触れるかもしれませんが、全容は会場でお確かめください。

エーヴァ・ビロウの絵本はデザインが素晴らしい

冒頭の絵本の表紙に触れておきますが、1960年に発表されたEva Billowエーヴァ・ビロウの「Filippa Hallondoftフィリッパ・ハッロンドフト」という短編の詩をまとめた絵本で、邦題は「フィリッパ・ラズベリーのうた」として翻訳出版されました。この作品により、エーヴァ・ビロウは発表翌年にあたる1961年にエルサ・ベスコフ賞(Elsa Beskow-plaketten)を受賞しています。

ちなみに日本語タイトルにある「フィリッパ・ラズベリー」とは、この絵本の詩に登場する妖精の名前。スウェーデン語の元々の意味も名前ではあるのですが、名前の後ろ部分を構成する「Hallonハッロン」がラズベリー、「doftドフト」は”香り”という意味です。

スウェーデンにおけるエーヴァ・ビロウの知名度はそれほど高いわけではありませんが、子供向け出版物業界ではいぶし銀の存在といった感じでしょうか。かつてスウェーデンで出版されていた子供向け雑誌「Klumpe Dumpeクルンペ・ドゥンペ」にもマンガの連載を持っていましたし、彼女に関する情報をまとめた伝記も出版されています。

彼女が手掛けた絵本作品は、印刷を含めた出来上がりまでを想定したものが多いと感じます。印刷、紙質、ブックデザインなどなど、個人的にツボな絵本が多いのです。初期と後期ではイラストのタッチが全然違ってきますけど。

エルサ・ベスコフ賞を受賞した「Filippa hallondoftフィリッパ・ハッロンドフト」は例外として、彼女の作品はそれほど多く印刷されなかったのかな。なぜか市場にあまり出回らないので手に入れるのに苦労するのですがエーヴァ・ビロウの絵本は自分が積極的に集めている作家の一人です。


これまでの展示会をやってわかったのですが、古い本に使われている紙はコーティングされていないので店内の湿度の影響で反ってしまうので、展示の場所を工夫しないと。

リッラ・カッテンの絵本、雑貨、あと雑用を担当。本を読むことよりも、大量に並んだ背表紙や古い本の雰囲気が好き。つまり、あんまり本は読みません。葛飾出身の日本人。インスタグラムは「@lillakattenpaper
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