ビョルネン日報

ビョルネン日報@18年02月14日(水)はれ

18年02月14日(水)はれ。今日一日、お店であったあんなことやこんなことだったり、思ったことなどを綴ります。

今日のリッラ・カッテン

皆さん、断食してますか。

1日過ぎてしまいましたが、昨日が本来の”セムラを食べる日”にあたる火曜日でした。すなわち今日は断食が始まる”灰の水曜日”というわけですが、細かいハナシは苦手なので、この辺で…

リッラ・カッテンでは本国スウェーデンに倣うカタチで3月末頃までは引き続きセムラを販売するので、特に何をするというわけではありませんでしたけれども。

とはいえ本日2月14日、世間はバレンタインデー。店長の計らいで今日のセムラのフタにあたる部分はハート型になっていました。味はいつもと変わりませんが。

そして今日はスウェーデン洋菓子ワークショップの日でした。つくったものはセムラ。ご参加くださった皆様、ありがとうございました。

2月は常連マタタビさんからいただいたご予約だけで満席になってしまっているのですが、3月もセムラのワークショップを2回開催する予定です。3月開催分もすでに”かつぶし新聞”をチェックしてくださった方が店頭でお申込みくださったりと、何席かは埋まっています。そのうちこの場でもお申込み受付をする予定ですが、もし確実な参加をご希望でしたら…って、偉そうですね。あとは察してください。

そして、前々からワークショップの模様をお伝えすると書いておきながら…ゴメンナサイ。いつの間にか立ち消えていますね。ワークショップの模様が気になる方は、ぜひ参加してください。

で、明日。よっぽど書きたいことが出てこなければ、スウェーデンのリカードが送ってくれた、セムラに関する面白い新聞記事を紹介したいと思います。

今日のおたより

「ヤギさん係」宛てではなく、個人的にいただいたものなので文面はお見せできませんが、リネアさんからお便りをいただきました。

よくイラストのモチーフなどに用いられるリンネ草という植物の写真があしらわれたハガキ。スウェーデンの陶器メーカーであるグスタフスベリ(Gustavsberg)からも、このリンネ草のイラストがあしらわれた食器が作られていました。

お便り、ありがとうございました。

今日もまかないシナモンロール

月曜日に観てきたスウェーデン映画「ストロベリー・デイズ」に関する所感を。

細かいハナシですが、映画がはじまる際にスクリーンに映された原題は「Jordgubbslandet」でした。英語にすると「The strawberry land」といった感じでしょうか。

いまこれを書きながらよくよく考えてみると、実はこの映画につけられたこのスウェーデン語のタイトルって、テーマを理解するうえで大事な要素の1つだったような気がします。英語タイトルの時点で「Strawberry Days」というタイトルに置き換わっているので、日本公開時にもこのタイトルがそのまま転用されているのもしょうがないハナシではあると思いますが。

監督の描きたかったものが何だったのか、このタイトルが明確にしてくれていてスッキリしました。後ほど詳述しましょう。

≪トーキョーノーザンライツ2018(ストロベリー・デイズ)の紹介文より引用≫
収穫期を迎えたスウェーデンのいちご農園へ、ポーランドから両親と共に出稼ぎにやって来た15歳のヴォイテク。そこでは季節労働者は差別され、不当な賃金で雇われているのだった。そんな中、やがてヴォイテクと雇い主の娘アンネリは想いを寄せ合うが…。真夏の太陽の下、静かに燃え上がるひたむきな恋愛を繊細に映し出す。
トーキョー ノーザンライツ フェスティバル 2018

昨年の夏至祭のころにスウェーデンに行った経験がここで役に立ちました。たしかに夏至のころのスウェーデンには、イチゴ売りの屋台がそこら中に出ていました。決して商売上手には見えない若者やら移民(もしくは出稼ぎ労働者)らしき店番が多く、スーパーの前などでつまらなそうにお客さんを待っている姿が印象的でした。

日本のように「いらっしゃいませー、どうぞご覧になっていってください!」なんて積極的にお客さんを呼び込む姿がフツウになってしまっている自分のフィルタが”つまらなさそう”に見せていたのかもしれませんが。

イチゴ売りに従事しているすべてのヒトがそうであるとは断言できませんけれども、夏のイチゴ売りのなかにはきっと映画で描かれているような不遇を受けている方もいるのでしょう。

以下は私見。専門家じゃないので、素人が何か言ってるなくらいに捉えていただければ。

スウェーデンの経済が豊かに見えるのは、移民などの安価な労働力に支えられている。自分はそう考えています。長い夏休みが取れて幸せな国であると評されたり、残業の少なさを実現できているしっかりした国とみなされている裏側には、移民の支えがあると思うんです。

このストロベリー・デイズという映画によって、その姿の一部を垣間見ることができたのは本当によかった。

自分は常日頃からスウェーデンに興味を持っているお客さんへ「スウェーデンはそんなにキラキラしたイメージばかりの国ではないですよ」と、いじわる半分でお伝えしていますが、この映画を観てもらえればその意味が分かってもらえると思います。

「スウェーデンって優等生で、先生からも評判いいけど、じつは隠れてタバコ吸ってるんだぜ」みたいな映画。

ノーザンライツ主催のおひとりであるオーロラさんのハナシを伺う限りでは、昨年の同映画祭で公開された「サーミの血」の方がさらに暗いらしく。そちらは「じつは隠れてシンナー吸ってるんだぜ」くらいのイメージを勝手に持っています。いつか観よう。

でも、そんなスウェーデンの暗部を理解したうえで「やっぱりスウェーデンがいい」と仰る方も多いわけで。スウェーデン好きを公言していらっしゃる方には、ぜひこの映画を観てほしいです。

さて、タイトルについて。自分は映画を観ながら「監督が一番撮りたかったテーマはどっちだろう」と考えていました。

紹介文を読んでわかるように、スウェーデンへの出稼ぎ労働者とスウェーデン人との恋愛模様が描かれている映画でもあります。その様子を描くための背景として、出稼ぎ労働者という社会問題を採用したのか。それとも、出稼ぎ労働者の存在を訴えることが主題に据えられているのか。

「ストロベリー・デイズ」というタイトルだと、前者として捉えることもできてしまうと思うのです。”甘酸っぱい日々”を連想させてしまうし。もし、人生の甘酸っぱさとイチゴの甘酸っぱさのダブルミーニングを狙うのであれば、上手なタイトルです。

でも、スウェーデン語の原題は「Jordgubbslandet」ということで、日本語に直訳すると「イチゴの国」となります。つまり、このスウェーデンという”国”にフォーカスしたかったことが明確なのです。

出稼ぎ労働者の上に成り立っているスウェーデンという国の構造に対して一石投じるための映画であり、そこをマイルドにするために人間模様が描かれていると自分は捉えました。ドキュメント一辺倒で描くよりも、そのほうが市場的にも多くのヒトの目に留まりやすく、結果的に映画のメッセージを広く知ってもらえることにつながるでしょうし。

ストーリーのエンディングも、あれでよかったと思います。もし具体的な結末を用意されていたら、自分はここまで深く考えなかったかもしれません。

まあ、捉え方は人それぞれということで。

ビョルネン・ソベル

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