スウェーデン語入門講座(その4)@ett名詞につく形容詞

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en名詞と一緒に使う場合とは違い、形容詞をett名詞と一緒に使う場合は語尾が変化します。その例外もひとつ紹介します。

以下がここまでのお話。必要に応じてもどってください。

おさらいとして、課題テキストの1行目をもう一度見ておきます。

Ekorren är pigg och söt.(エーコレン・エー・ピッグ・オック・スート)

さて、今回はett名詞に形容詞をくっつけてみようというお話なのですが、実は課題テキストにはett名詞が登場していません。なので、今回は課題テキストを読み解こうという目標から少し脱線したお話になります。

今回の目標

前回はen名詞にくっつける形容詞について書きましたが、今回はett名詞に形容詞をくっつけてみます。

先に結論を書いてしまえば、ett名詞に形容詞をくっつける場合には、形容詞の語尾が変化して最後に「t」が追加されます。その他についてはen名詞に形容詞をくっつける場合と同じです。

今回は第2回で登場させた3つのett名詞の単語に対して形容詞をくっつけてみます。

まずはen名詞に形容詞をつける復習

前回のen名詞の「katt」に形容詞をくっつけた場合をおさらいしてみます。

今回はちょっと例文に使う形容詞を変えて、「大きい」という意味の形容詞である「stor(ストール)」をくっつけてみます。

en katt(エン・カット)
ネコ

JP:(一匹の)ネコは大きい。
SV:En katt är stor.(エン・カット・エー・ストール)
EN:A cat is big.

前回の「liten」が「stor」に置き換わっただけですね。

「子供」を大きくしましょう

では、今回の本題であるett名詞に対して形容詞をくっつけていきます。

ett barn(エット・バーン)
子供

さっそく答えから見てみましょう。

JP:(ひとりの)子供は大きい。
SV:Ett barn är stort.(エット・バーン・エー・ストット)
EN:A baby is big.

en名詞にくっつけていたときの「stor」の語尾に「t」が加えられて「stort」に変化しました。

読み方の参考として併記しているカタカナがen名詞の場合の「ストール」から「ストール”ト”」ではなく「ストット」に変化していますが、今回は文法をメインに説明しているので、なぜそう変化しているのかは今は気にしないでください。

今回の大切なキーポイントは、ett名詞と一緒に使う形容詞の語尾には「t」がつくというのがスウェーデン語の基本ルールということです。

例外のケースもありますが、とりあえずは形容詞の語尾に「t」をつける、と憶えてください。

「リンゴ」と「木」も大きくしましょう

駆け足になりますが、第2回に登場した他の2つのett名詞にも形容詞の「stor」をくっつけてみます。

まずは「リンゴ」から。

ett äpple(エット・エップレ)
りんご

JP:(ひとつの)リンゴは大きい。
SV:Ett äpple är stort.(エット・エップレ・エー・ストット)
EN:An apple is big.

「barn」という単語が「äpple」に変わっただけですね。

次に「木」にも「stor」をくっつけます。

ett träd(エット・トレード)

JP:(一本の)木は大きい。
SV:Ett träd är stort.(エット・エップレ・エー・ストット)
EN:A tree is big.

こちらも名詞部分が「träd」に変わっただけですね。形容詞はett名詞にくっつけられているので語尾に「t」が追加されています。

さて、なぜ駆け足で紹介したかというと、ちょっとややこしい説明があるのです。

「子供」を小さくしましょう

これまでen名詞である「katt」などには「liten」をくっつけてきましたが、ett名詞である「barn」に置き換えて、「子供は小さい」という文章を作る場合はどうでしょう。

ett barn(エット・バーン)
子供

ここまで説明した内容を忠実に守っていただいた方は、間違っているはずです。

JP:(ひとりの)子供は小さい。
SV:Ett barn är litet.(エット・バーン・エー・リーテット)
EN:A baby is small.

「Ett barn är litent.」が正解だと思っていただいた方は、ここまでのハナシをよく理解してくださっている方なので安心してください。

ett名詞と一緒に使う形容詞の語尾には「t」がつくというルールはあくまで基本ルールであり、en名詞と一緒に練習してきた「liten」という単語は、ett名詞と一緒に使うと「litent」では「litet」になります。

これは、最後に「n」で終わっている形容詞は、ett名詞にくっつくと「t」に変化するという法則があるからです。(この法則にも例外あるかもしれません)

《ett名詞と一緒に使うと語尾変化する形容詞の一例》
liten:小さい(リーテン)、mogen:熟した(モーゲン)、vaken:起きている(バーケン)

他にもたくさんの例外となる法則がありますが、今回は説明しません。「liten」のような例外があるということを、ちょっとアタマの片隅に置いておいて下さい。

まとめ

一気に難しくなってしまいましたが、ここまでいかがでしょうか。

何度も繰り返しますが、今回はett名詞と一緒に使う形容詞の語尾には「t」がつくということが基本ルールであると知っていただければ十分です。

今回は課題テキストの読解から少し脱線して紹介しましたが、次回は課題テキストのリスという単語がなぜ「en ekorre(エン・エーコレ)」ではなく「Ekorren(エーコレン)」になっているのかということを説明したいと思います。

リッラ・カッテンの絵本、雑貨、あと雑用を担当。本を読むことよりも、大量に並んだ背表紙や古い本の雰囲気が好き。つまり、あんまり本は読みません。葛飾出身の日本人。インスタグラムは「@lillakattenpaper

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