スウェーデン語絵本はオンラインショップでも販売

スウェーデン語絵本の100冊読書メモ@004冊目:Gittan och gråvargarna

2017.3.6

多くのスウェーデン語絵本を扱うリッラ・カッテンが、自分たちで実際に読んだスウェーデン語絵本を紹介します。目標はとりあえず100冊です。お店では扱わない作品、または絶版の作品もあるために入手が難しい絵本も含みますがご容赦ください。

2000年発表

Gittan och gråvargarnaギッタンとはいいろオオカミ

作:Pija Lindenbaum(ピーヤ・リンデンバウム)

主人公はギッタンという女の子。遊び小屋の屋根から飛び降りない、犬には触らない、川は飛び越えない、ミミズには触りたくない、などなど。何に対しても引っ込み思案な性格なようです。

そんな臆病な性格のギッタンは保育園のおでかけの最中にみんなとはぐれてしまいました。じっと待っていればみんな戻ってきてくれるだろうと考えてその場で待っていましたが、辺りが暗くなってきても誰も迎えに来てはくれません。

仕方がなくギッタンは保育園を目指して歩きはじめましたが、深い森のなかに迷い込んでしまいました。そこにははいいろのオオカミたちが住んでいて、木の後ろに隠れて鋭い歯をきしらせながらギッタンの様子をじっと見ていました。

ある意味において意外性のあるストーリーでした。

オオカミたちに囲まれたギッタンがどうなってしまうのか、それはこの絵本の核心部分にもなり得るので、もちろんここでは具体的に明かすことはしませんが、この絵本のあらすじを推測するにあたっての手がかりを。

自らの性格に重ねて読んでいると、他人との会話はどちらかというと面倒だと考えることがある一方で、スピーチ的な人前で話す場面があってもあんまり緊張しなかったりする面があったりもします。一見すると矛盾しているようでありながら、ギッタンにもこのような二面性がみられます。

絵本の前半と後半に描かれる主人公の「繊細さ」と「大胆さ」、その2つをつなぐブリッジとなる逸話がまったく描かれていないストーリー展開は珍しいかもしれません。しかし絵本の最後のワンカットを見て、ギッタンの内面にある二面性が1つに重なったと確信はできました。

このギッタンを描いた絵本はシリーズとして何冊か出版されているので、今回の絵本でのギッタンの経験が今後の作品においてどのように扱われているのか楽しみです。

ちなみに「ギッタン」という名前は「ビルギッタ」という女の子の名前のアダ名です。

ビョルネン・ソベル