スウェーデン語絵本はオンラインショップでも販売

ビョルネン日報@18年06月19日(火)くもり

2018.6.20

18年06月19日(火)くもり。今日一日、お店であったあんなことやこんなことだったり、思ったことなどを綴ります。

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今日のリッラ・カッテン

ちょっと気になったことがあったので、店のこととは関係ない話題ですけれど。

気が向いたら作業をしながらスウェーデンのテレビ番組をネット経由で視聴しているのですが、「Antikmagasinet(アンティークマガジン)」という番組の第11シーズンの第12回に、日本人男性でハローキティーグッズの熱狂的な収集家のことを扱ったシーンがあったのです。

勘違いしないでいただきたいのですが、自分はそんなにスウェーデン語力が高くないので、スウェーデンのテレビ番組を観てもすべてがわかるわけではありませんからね。本を読んだりするときも、辞書を片手に自分がわかる範囲のスウェーデン語文法を駆使してなんとかなるというくらいです。理解できなくても勉強のためにスウェーデン語のテレビ番組を片手間に流しているというくらいです。

日本人男性のシーンは20分あたりから

Antikmagasinet – Samlaren | SVT Play
(2019年3月10日まで視聴可能)

さて、なにか違和感ありましたでしょうか。自分は元警察官のいい歳した男性がキティーグッズという点に違和感を抱いたのではありません。このシーンのBGM、自分には中国っぽい雰囲気しか感じられない。

そこはせめて日本の正月には欠かせない宮城道雄の箏曲「春の海」とか、童謡「さくら さくら」とか、もっと日本らしいものあるだろうとツッコみたくなるじゃないですか。スウェーデン人にとっては「極東」という括りで「一緒でしょ?」なんでしょうけど、でも日本に住んでいる身としてはなんだか正したくなるじゃないですか。

では逆の立場で。どこかで目にした「北欧にはFIKA(フィーカ)という文化がある」と紹介されている文章がなんだか自分には引っかかったんですよね。「フィーカという言葉はスウェーデン以外の北欧の国にもあるのかな?」って。

日本がほかの国の文化と混同されている状況を目の当たりにして違和感を持ったので、これを機に”北欧文化”として紹介されがちな”フィーカ”という言葉についてWikipediaを中心に調べてみました。

スウェーデン語版Wikipediaにおける「Fika」の解説

スウェーデン語版Wikipedia「Fika」
“フィーカ”とはスウェーデンにおける社交的な制度のひとつ。アクティビティから離れて、コーヒー、紅茶、もしくはそのほか何かの飲み物を飲むために休憩を取るという意味。そこにはお菓子が添えられていたり、なかったりもする。通常は誰かと一緒に行うものである。

Fika är en social institution i Sverige. Det innebär att man tar en paus från en aktivitet för att dricka kaffe, te eller någon annan dryck, med eller utan tillbehör, vanligen tillsammans med andra.

Fika – Wikipedia(SV)

翻訳文の補足をすると、「アクティビティ」とは「仕事」とか「遊び」とか、なんでも活動全般を指します。

そして参照したWikipediaに書かれている文章をざっと見ると、1910年あたりから登場した言葉だとされていて、語源はスウェーデン語でコーヒーを表す「kaffe(カッフェ)」をひっくり返したものから「Fika(フィーカ)」になった、と。もう少し深堀してみればきっと1ページ使って「Fikaとは何か?」というページが作れそうなので、今日はほどほどにしておきます。

語源はたしかに”コーヒー”から来ているのですが、Wikipediaからの引用文にもあるように、別にフィーカだからといってコーヒーしか飲んじゃダメというわけではないです。

ノルウェー語版Wikipediaにおける「Fika」の解説

ノルウェー語版Wikipedia「Fika」
“フィーカ”はスウェーデンの社交的かつ文化的な伝統である。友人たちと、家族と、同僚たちとのコーヒー休憩から構成されている(?)。通常はコーヒーとともにケーキもしくは菓子パンをフィーカ中に楽しむ。この言葉は名詞でもあり動詞にもなりうる。そしてスウェーデン語では1900年代初頭よりこの言葉が使用されている。

Fika er en svensk sosial og kulinarisk tradisjon. Den består av en kaffepause med venner, familie eller kolleger, og ved siden av kaffe er det også vanlig å innta enten kake eller boller under en fika. Ordet kan brukes som både substantiv og verb, og har vært i brukt i det svenske språket siden tidlig 1900-tall.

Fika – Wikipedia(NO)

スウェーデン語の知識だけしかないので、推測でノルウェー語を翻訳しましたから、デタラメな翻訳になっている可能性はあります。まあ、多少の誤訳はお許しください(特に「består av」がアヤシイ)。

ここでもフィーカはスウェーデンの文化という紹介のされ方をしています。少なくともノルウェーでは「Fika」を自国の文化として捉えている様子ではなさそうです。ちょっとスッキリしました。

デンマーク語版Wikipediaにおける「Fika」の解説

ノルウェー語版にはあったのに、デンマーク語版のWikipediaには”Fika”の項目が存在しませんでした。これは意外。もしかするとFikaに相当するほかの言葉があったりするのかもしれませんが、すくなくとも「フィーカ」という音を持った単語は浸透していなさそうです。

フィンランド語版Wikipediaにおける「Fika」の解説

こちらも”Fika”の項目は存在せず。フィンランド語はほかの北欧諸国と言語体系がまったく違いますし。しかし、やっぱり「フィーカ」という音を持った単語はあまり浸透していなさそうです。

まとめ

というわけで、Wikipediaで掲載されている状況を見る限り。FIKA(フィーカ)は北欧全体の文化というより、スウェーデン独自の文化っぽいです。Wikipediaからの類推ですので、もし実際のところ状況が違っているということがあれば、ぜひ「お問い合わせ」のページから教えていただけると助かります(SNS上でのやり取りは苦手なので)。

もちろん各国にフィーカに相当する言葉があるかもしれませんし、ちなみに禅の言葉にも「喫茶去(きっさこ)」というがあるようで、「お茶でもどうですか」というくらいの意味らしい。個人的にはフィーカと意味も意識も近い言葉だと思うのですが、探せば身近にも同じような言葉があるものですね。

しかしなぜここまで日本で「フィーカ」という言葉が注目されるのでしょうかね。最近はデンマークの「ヒュッゲ」がメディアのお気に入りになってきているようなので、今後の「フィーカ VS ヒュッゲ」に注目したい。

ちなみに冒頭の画像は、正直あんまり世間がイメージするフィーカっぽくないですが、昨年訪れたストックホルムで一番気に入ったカフェで撮ったもの。

登録したスウェーデン語絵本情報:
Draken med de röda ögonen av Astrid Lindgren(アストリッド・リンドグレーン)

これは豚小屋の雌豚から生まれたちいさな緑のドラゴンのおはなし。そして、どのように子供たちがこの小さなドラゴンにろうそくの端っこ、縄、コルクで餌付けるか。それからドラゴンがなつくようにどのように可愛がるかというおはなしです。おはなしはドラゴンが小さな豚たちと一緒に牧場に放たれた日暮れ時まで。そのときドラゴンはお別れを告げ、それから炎のように赤い太陽に向かって飛び去って行きました。

ビョルネン・ソベル